2014-11-11

余市 シリパ岬降下作戦

アイヌ伝説の洞窟は果たして実在するのか? それを明らかにすべく、激藪を突き進み崖を降下する。

先週の下見に基づき、正午に余市神社脇の細道を進んでいきます。地図のA地点、八十八か所巡りの出発点が下の写真の右側ですが、左の道に入ってすぐ。

ピンクテープの目印がありますが、ここの踏み分け道を左に入ります。これは八十八か所巡りの出口であり、途中までこれを逆にたどっていきます。

地図のB地点、六十一番の石仏の横から海側に藪漕ぎで入っていきます。

当初はこれで降下してあっさり終わるものだと思っていました。地形図ではこの辺が緩くなってる感じでしたので。ところが。先週以上に無理で、一歩たりとも踏み込めない、えぐれているくらいの垂直な崖。

崖沿いにしばらく進むと高度がガクンと落ちて、割と緩く降りられそうな斜面がありそうだなと。下の写真でローソク岩の手前ですね。藪漕ぎで崖沿いに移動することに。

背丈ほどの笹や松が延々と行く手を阻み、なかなかにキツイ状況が続きます。シリパ岬直下の方が見えたんで撮りました。自衛隊の方の海岸が立ち入り禁止でなくても、海岸回りでは地続きじゃなくて行けないんですね。岬の西側には洞窟はないようですが、昭和初期の余市新聞によれば、シリパと歌越の間のクヮチャライシ、つまりこの写真の直下に洞窟があるという話。

途中、地図のD地点では急斜面を降下、そして春先の歌越海岸のミニレポで行った地点に到達。ここの平場には雑ですが石垣が残ってます。写真右側。

そして、ミニレポでこの辺で降りられそうと書いたポイントに着きました。周りは深い藪で、再び行ったとしてもスムーズに着ける自信はありません。そしてここで、ジグザグに降りる徒歩道の跡を発見。下の写真は方向転換の曲がり角です。

その先に明らかに降下ラインがありますね。右から左へ。

もちろんそう簡単には行かせてもらえません。当然にも所々崩落していますんで、木を伝って直降しなければならず。この辺の土は柔らかく、着地した瞬間に足元が崩れてあっという間に加速しそうだったんで手元の木に片手1本でぶら下がってストップ。3度試みても同様だったんで横に移動して別の木へ。これなら斜度はあるものの下まで木伝いに行けそう。ここが、これまでで最も可能性のあるコース。

この時点で先週の偵察時と同じ超攻撃的な心身を持っていれば一気に決められたんですが、ここで冷静に各部チェック。
ここまでの疲労で手足が微妙に痙攣していて、10分ほど止まって休んでも回復の見込みなし。呼吸も今一つ整わない。これじゃ、降りられたとしても、登り返す力が残らずに途中でフラついて滑落する可能性がある。
しかも。帰りは歌越の廃道を通ることになるけれども、そこまでの藪の度合いが不明なのでどれほどの時間と体力を使うか読み切れない。時間は午後2時を回っているので時間を使い過ぎると日没に間に合わない。

目の前に美味しい果実がぶら下がっていたわけですが、ここまで降りておきながら撤収を決断しました。この地点まででも結構危ないポイントがあり(徒歩道に土がたまって足がかりがなく周りに捕まる木もない)、安全に降りるには10mほどのロープが3本くらい欲しい・・。

帰りはやはり、歌越の廃道に入るまでが結構大変でした。ここから直線距離で300mくらいなんですけどね。廃道自体は笹薮は深いものの踏み分け道ほどの空間があって楽に脱出できました。国道まで出るのに1時間かかり、ヘロヘロの体で八十八か所入り口に置いた自転車を回収に向かいました。

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