まずはネタ元ですが、5万分の1地形図の大正9年測図・昭和27年発行のもの。新得の中心部からかなり離れ、狩勝峠も通じていなかった時代で最果てにありながら、何ゆえにそこまでの道があったのか。そこに何があったのか。見てみたいというわけです。
地形図にあるのはこれだけで、後の時代には大瀧の記載は無く、滝の記号すら付いていないものもありました。そして現在の地形図と照合して位置を確定します。
前日の午前11時に新得から歩いて西新得信号場を抜けて西7線に出る辺りまで行って引き返しました。十勝地方に甚大な被害をもたらした2016年の台風10号はこの一帯にも傷跡を残し、いまだに橋の修理などやっていて通行止めもありますし、除雪の有無などルートの選択次第で進行速度が大きく変わるので、偵察が必要でした。
そして始発で帯広を出て朝8時に新得駅から歩き出しました。
新狩勝信号場があるので、そこまで除雪されているだろうと考えてましたがそれは甘く、普通に雪上歩行でした。ただ、たまたまスノーモービルの跡が信号場まであって、足がほとんど沈まずにほぼ普通の歩行速度で進めたのは幸いでした。JR関係者は現地で列車を止めて乗り降りしてるようですね。西新得信号場には雪上車もありました。
出発から2時間少したって新狩勝信号場の辺りまで到着。息を整えるためもあって飲食休憩して、最終アタックと思いましたら、倒木が道を塞いでいます。
パッと見でまたいですぐに越えられると思ってたんですが、これが甘かった。台風の時に右側から川ができて谷ができ、倒木が何本も詰まってたんですね。”深く”て越えられない。
左側の斜面に少し降りてから再度斜面を上がって抜けようとしましたが、雪が深くて足を置くとガクンと沈むため、見かけは大した斜度じゃなくても壁のような角度になって上がれない。笹をつかんで懸垂のように体を上げながら少しでも上に足を乗せるという事を繰り返して、ここを抜けるのに20分かかってしまい、体力も消耗しました。
その先は倒木も無く、このまま滝のある川に取り付けるかと思ってましたが。
道が消滅。写真の木の高さと谷間の深さを比べて頂けると分かりますが、深さは10mは越えてます。 道は本来はここで左にターンして下っていくはずでしたが、ちょうどそこが川になって削られてしまったんですね。台風10号が恨めしい。
ダメ。降りたら上がれない。夏場でも厳しいと思う。
本当ならこの左手の先で川に合流していたはずでした。写真の上辺に川の谷間が少し見えます。 しかし滝の音は全くしません。直線距離で400mほどか。ここまで来て。
ここで、タイムリミットと設定していた片道3時間となりました。終電で帰る事にすればさらに片道1時間延長できますが、帰る体力が残らない。 それに、プラス1時間で攻略できるとも思えない。
帰りに、廃サイロを撮りながら午後1時半に新得駅に戻り、帰路につきました。
サイロに屋号ってあるんですね。
林道には手動の鹿柵以外にはゲートは無かったので、夏場には信号場まで車で一気に行けますが、私のルートでのアプローチでは山屋や沢屋の人達でも難しいのではと。南から入る林道が使えれば、可能性はありますけども。
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