2016-10-26

斜内山道の古道

2014/6/26 の「斜内山道」の記事に大まかなイントロを書いてありますが、その中の”明治30年の拓殖年報では「枝幸郡斜内山道の如きは断崖壁、僅かにその中腹に羊腸たる小径があるに過ぎず」”と記された道の探索に行ってきました。

灯台の下まで車を乗り入れて止め、そこから旧旧道に沿って少し歩きますと、見えてきました。問題の電柱。そしてまさに中腹を横に刻まれたライン。


一見、何でもない斜面のように見えますが、電柱の直下は深い灌木帯ですし、笹ではなく草なので体重をかけてつかまって姿勢確保を取ることはできません。ルートのとり方も重要。ですので、見かけによらず初心者お断りの場所だと思います。古道には鹿道がついててそこを歩きたくなりますが、本当に崖ギリギリのラインなので、そこに気付いてあえて山側を歩かないと転落します。

さて、道に出ました。さすがに年月の分、真っ平らな道ではありませんね。しかし斜面とはしっかりと段差があって人の手が入ったものだと分かります。

灯台方向を振り返って。 緩やかに下っています。

これが例の電柱。

電柱の少し枝幸側に碍子が落ちていました。「1928」と刻印されています。

緩やかに下りながら旧旧道に交わるかと思われましたが、ここで道はスッパリ落ちています。崩落の後に法面整備などされてこの先の痕跡も消えたのでしょう。

反対側も、灯台の直前で同様にスッパリ崩落断絶です。写真を撮るのを忘れましたが、GPSでルートの記録を取りました。

慎重に斜面を降りて、深く静かに息を吐く。灯台の先の道の痕跡の事など忘れてましたから、あまり気持ちに余裕が無かったのでしょう。

詳細な背景は不明ですが、「羊腸たる小道」の雰囲気は感じられましたでしょうか。

2016-10-21

JR只見線 不通区間4 本名~会津川口

只見線不通区間のラストです。前回の謎の部落の続きという事で、点線道の反対側を確認するために対岸の湯倉温泉に。200円で入れる小さい共同浴場です。そこの脇に道がありましたが、車両の入れない徒歩道でそこの時点では立ち入り禁止の看板はありませんでした。(写真なし)
オフロード仕様の私の自転車でも簡単に行き来できなさそうな道でしたし距離もありそうだしで。

只見線はトンネルに入りますんで、そのまま国道対岸の古い道を行きます。

底が金属網で下が透けて見える吊り橋に突入。

道を拡幅できない地形だったんで国道にはなれなかったんでしょうな。

本名の集落へ。

本名駅に着きました。





右側が流された只見線の橋梁。さほど困難な工事には思えませんが、このまま岩泉線などのように正式な廃線にもっていきたいのでしょう。

会津川口駅の手前で、信号は生きています。


ここからは普通に運行されています。

列車が出る1時間半前に着きましたが、その前に温泉で体を洗いたいと思ってましたら、会津川口温泉は色あせた看板が廃屋の横に放置され、小栗山温泉まで登ってみたら古民家民宿が数軒という感じで日帰り入浴をやってる感じではなく(後で駅のパンフを見ると1軒は受け付けていた)、次の駅まで自転車で走ってそこの共同浴場に行くのが正解でしたが、入浴できないまま時間だけが過ぎました。

下調べなしでぶっつけ本番でサイクリングしましたが、その割にはまあまあ楽しめました。これを代行バスで通過するのはもったいない気がします。


JR只見線 不通区間3 会津横田~会津越川

まずは前回の会津横田駅の周辺から。駅の只見側に鉱山第2踏切というのがあったんですが、そのすぐ近くの道脇に碑がありました。集落の中なので通り過ぎてしまいそうです。


その奥側にコレが見えましたが、ちょっと藪に入るべきでしたね。倒壊した建物と勘違いして立ち去ってしまったんですが、向こう側の地面がガクンと低くなっているだけのようで、坑口か施設跡だったのかも。

軽くぶらっと横田の集落を回ってみました。いい雰囲気。



それでは先に進みましょう。

地図を見ると対岸に旧廃道らしき点線道があったんで、そっちを通れるかなと対岸の西部集落へ。

小さいですがいかにも田舎の小集落という感じです。

道はダートに変わりますが荒れてはいない感じ。するとこんな看板が。
「当部落以外の者の立入りを禁ずる  当地区長」


この写真、ネットで見た記憶が。国土地理院の地形図にもこの先の地名・住所は存在せず。
異世界への入り口キター!!

しかも、対岸の国道から見てもずっと林に隠れて建物の影も見えないのです。地形図にも建物を示す赤い記号は無いし。行政や警察の及ばないエリアと思われるので、それ以上は突っ込まずに撤退しました。誰か特攻して生還レポートしてくれる人はいないだろうか。

それでは気を取り直して只見線に戻ります。会津越川駅です。




2016-10-13

JR只見線 不通区間2 会津大塩~会津横田

会津塩沢を出て少し行くと、河井継之助記念館というのがありますが、残念ながら休館日でした。



雪国だけあって国道にも長いスノーシェッド区間がいくつも。

滝沢川の甌穴の手前となりますが、国道脇の土手下に天然炭酸水が湧いています。

微炭酸という感じですが、そのままで十分に美味しい。たっぷり飲んでペットボトルにも入れました。

会津大塩駅です。


ここにも天然炭酸水が。先ほど汲んだ炭酸水を飲み干して、またペットボトルに汲みました。


テーブルの下が掘りごたつのような感じで、そこが浅い井戸になってて柄杓で汲んで漏斗を通して容器に注ぐと。

橋の架け替えで国道はこの直前で川を渡りますが、オニギリはまだ残ってますね。こんな道が国道でした。

長橋碑。ここに橋が最初に架けられたのは天保12年。神社の奉納芝居帰りの客が制止を聞かずに渡船に殺到し転覆、船頭以外の20名が死んだ事故がきっかけで、当時の技術で只見川に架橋するのは画期的だったそうです。


会津横田駅に着きました。