この冬も12/10よりJRの青春18切符がスタートいたしまして、火曜にさっそく使ってきました。今回は、列車でしか外部と行き来できない場所という意味での「秘境駅」の1つである小幌駅へと。
朝早めに出て東室蘭で1時間待ち、午前11時半過ぎに到着しました。先日、大荒れの天気で広範囲に停電したりJRがストップしたりしましたのでスノーシューを持ってきましたが、積雪量はそれほどではなく、全くのお荷物に終わりました。
まずはまっすぐ降りて行って海岸でも見てみましょう。
断崖に囲まれた狭い海岸で、特に見るべきものもないので上へと引き返します。
次は、駅から真正面に下りずに左手の斜面に沿うように獣道のような所を上がっていきます。 斜面を削った程度で道幅はなく、注意して進まないと倒木も多くて危険です。
海岸が見えてきましたねぇ、と思ったら、はひ?と言いそうに。
急斜面をジグザグに道がついてますが、足を滑らせるとジエンドって感じで沿うようにロープが何本かついてます。しかし残置ロープの怖さというやつで、引っ張ってみると手ごたえが無くて根元からちぎれてたものが1本あり、危ないので丸めて脇に置いときました。
でまあ、海岸に降り立ちまして、洞窟観音へと。円空仏が祀られてます。
これは中から。
ここもこんな感じで広くはありません。円空が来たのは1600年代だそうですが、アリ地獄のような急峻なこの場所をどうやって見つけたのか不思議です。
さて。この後ですが、当初は沢伝いに上へ上がって林道に合流して脱出してみようと思っていました。しかしGPSの電子コンパスがうまく作動せずに方角を取るのが怪しいのと、上の写真からでも分かるように雲の動きが速くて吹雪と晴天が目まぐるしく交互に変わる天気でしたので山中深く礼文華峠に入っていくのは危険と判断して取りやめ。駅の方へと戻ります。
沢も結構狭くて急で倒木もかなりありますんで、外から降りてくるならともかく下から上がるのはいろいろキツイと思いました。
で、駅へ戻って見渡してみると、右手の保線員小屋の裏手の方にピンとくるものがあり、よく見ると刈り分け道があるので行ってみます。数軒分の住居跡のような平場がありまして、その先に海岸が見えました。
道はまだ続いていましたが、崖をジグザグに少し降りてから斜めに降りる感じのロープ道。しかも途中には崩落や倒木もあり、朽ちた木に引っかけたハシゴをロープ持ちながら降りる箇所も。洞窟観音よりもかなり危険です。でもここまで来たなら行ってみようと、意味もなく降下アタックしてしまいました。
ロープを付けた木が不安定だったり、つかまれそうな木が朽ちてモロくなってるものもありましたんで、ロープに体重を預けすぎるのは危険ですが、手足だけでは無理な箇所もあります。小落石も3回ほど見かけました。
これが下からの眺め。右上頂上から左手の斜面へ来る感じです。
海岸の向こう側はしばらく続いていて、番屋があったと思われるコンクリートの土台がありましたが目ぼしいものはなく、ざっと目視しただけで深入りしませんでした。ここはさすがに漁具の残骸の丸玉が2,3の他はゴミが見当たらず、非常にキレイな海岸です。
降下には30分くらいかかった感じですが、戻るのは10分かけずに一気に。 クライムオン!
午後2時過ぎに駅に戻ってきて、列車が来るまで1時間ほど待ちました。吹雪も断続的にありましたが、まあ何とかなりました。こういう場所で列車が定刻に来ないと、もしやと泣きそうになりますわね。
その後、午後4時半に長万部駅。駅脇の路地から跨線橋を渡ると10分もかからずに温泉街ですんで、長万部温泉ホテルで日帰り入浴420円。古びた銭湯タイプの浴室ですが結構客がいました。薄黄緑の塩化物泉がかけ流しで、素早くよく温まります。帰宅してもホカホカしてました。
30分ほど入浴してから住宅街の中にあるスーパーで飲食物を買いこんで駅に向かうとちょうどいい時間。帰りは小樽廻りです。
雪の降りしきる山中をゴトゴト進む、客のほとんどいないディーゼルカー。その中でコーヒー飲みながらのんびり読書にふけるのは、とてもぜいたくなひと時だと思いました。
これは小樽駅での乗り換えの時に。もうクリスマスなんですねぇ。
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