2023-01-06

奈井江 爾波山の廃坑と廃道(前編)

以前にも爾波山一帯の探索はしたのですが、坑口1ヵ所は入り口と思われる廃道を見つけて少し入っただけで宿題となっておりました。

昭和43年測図の「砂川」。これを見ると、廃道を降下していけば簡単にアプローチできそうな気がします。しかし。


これが今回のログで、緑色の廃道降下したまでは良いのですが、肝心の坑口疑定地点に接近できておらず、これでは遺構が現存しているのかどうか確定というわけにはいきませんね。
廃道と坑口の川との間にあるもう1つの谷間を誤認したのが原因で、帰宅して検討するまでは調査完了と思っておりました。


それでは現地の様子を。廃道に入ってすぐに丁字路分岐で降下となりますが、降下中の地点。


ログで赤線が分岐してますが、廃道分岐を行くと斜面にぶつかって行き止まり。右手は支谷の始点でストンと落ちてます。この斜面を登って道をみつけたのがログの赤玉部分。


ここは道の線形がハッキリしてますが、この辺の支線道は崩落もないのに唐突にブツ切れで落差もあり、勾配から言っても車両の移動用ではないという事です。


川の谷間に接近した地点。左下が谷間の始まりで急角度で切れ込んでます。


坑口の川の上流部分しか見ていませんが、谷間が急峻で沿った道も谷底に降りる道も無かったので廃道の本道に戻って降下してみる方針で。これがちょうど道に復帰した地点。


下の方に降りて道が尽きてから谷間の方を見てみたところ。ここにも人跡は無いけれども、実は坑口の川は小尾根の1つ向こう側になっていた事に気づかなかった。まあ、気づいたとしてもこの地点から越えるのは厳しい。


奈井江川を見下ろす地点。河原には何もなさそうだし、下まで降りると登り返すのがしんどくなるというのも調査が甘くなった一因。


それで、廃道以外には人跡なし、として戻ったわけですが、実は坑口付近を確認できていなかったと。

もし操業当時に栄えていればこの辺も建物跡の平場がいくつもあったかもしれませんが、そういう開発の跡も無かったというのも見切りをつけた一因です。

それでは、後編では改めて違うアプローチで現場を確認してみます。

0 件のコメント:

コメントを投稿