まず、道の線形のハッキリした山奥の部分に取り付く前に、そこにアプローチする大黒川に沿う大黒沢林道にも古道の痕跡がありますので、それを最初に紹介します。
国道から上がって産廃処理場の所で左折して林道に入ります。
林道に入って100mかそこらだと思いますが、ピンときて10数mくらい斜面の方を上がってみると、林道とほぼ並行するラインで古道の跡が。木は生えていますが道の線形で段差がありますね。遠くに産廃処理場が見えます。
こちらが進行方向。車道規格ではないので現代の林道ではありません。
そしてこの林道沿いに斜面を削って作られた大きなスペースにぶつかって古道は消えます。
ここからは普通に林道を行きます。ゲートは結構奥です。
この辺から左手の川沿いには並行するラインがあり、これも古道の痕跡かもしれない。
そしてここが、林道が左へ急角度に曲がって川を渡る地点。川沿いに行くなら緩やかに右にカーブですが。
ここで急角度に右後方へと登りながら左カーブする分岐林道があり、後述しますが隣の谷筋に向かうこの道にも意味があります。
川沿いに進むと、木の間隔から恐らくここが道だろうというラインはあるけれども、明確ではないし一直線でもない。古道なのか。
程なくして、道ではないかというラインを見失い、斜面を上下しても道と思えるものがないという状態が少し続きます。そして急に開ける。小集落でもあったのかもしれない。
そこから先は、分かりにくいけれども斜面を削った道のラインが少しずつ高度を上げていき、尾根の向こうから来た道に合流します。これが尾根を横断する地点で、明らかに写真の真ん中が凹んでいます。実はこの地点が古道の峠へ向かう大きなポイントとなります。
尾根の向こうから来て合流した道は、そのまま大黒川に沿う形で進みます。少し離れた所から見ると分かりますが、一定の傾斜で刻まれています。この写真で言うと右側の斜面がストンと削り落とされ、道の平場の後、左側でストンと急に川に落ちる。これが続くので、人の手が入った道だと言えるのです。しかし小木が多いのでパッと見は悩むでしょうね。
さて、旧版地形図をよく見ると、古道は大黒川ではなく隣の沢の斜面を上がっていくので、そちらへいつ移動するのかという事になります。
尾根を横断する地点から尾根上を行くというのが正解なのですが、そこに行くまでの隣の沢の道筋が気になります。ここで先ほどの急角度で分岐した林道を通って隣の沢に着くまでを。
右手が大黒沢林道で、そこから逆向きに切り返して登っていく分岐林道。
尾根付近。写真奥の辺りに尾根に乗るような廃道と思えるものを見ましたが、行先を確認する余裕がなく。
尾根付近で振り返って。左手にも登ってきて合流する林道があります。大黒川林道でこの分岐に気づきましたが、ここに来るとは思いませんでした。当然こちらを通るのが近道です。
尾根の広場。
ターンして下りに。
ここを下った先を右に曲がると隣の沢を渡る橋です。 沢沿いを少しずつ上がりながら古道の地形を探していき、見つける事はできましたが、その古道のラインはこの林道とクロスしていたはずで、それがどこだったか(尾根付近の廃道分岐が怪しい)、そして麓の仁木町側の出発点はどこだったかという課題はあります。
それでは、古道にたどり着いてから峠を越えて赤井川に至るまでは次の記事で。
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