まずはネットでも手に入る公式の出典として、5万分の1地質図幅説明書「豊浦」のp33に、
「豊浦町市街の東南1.5km のチャス海岸に,鉱泉が湧出している。・・・鉱泉は,豊浦層上部の石英粗面岩質のチャス凝灰岩屑の,割目から湧出している。泉質は,無色透明な酸性鉱泉に属する。」
とあります。
この物件については数年前に複数のブログで記事が出ていて知ってはいたんですが、海岸に降りる道が民家の敷地を通るために明らかにされておらず、色々と面倒くさそうという理由でスルーしていました。
今回、地形図を見てからふらっと現地に行ってみて、子育観音の側から斜面降下できないかと検討してみたものの、微妙に無理っぽい、とアタックを保留。その時、民家のご主人が軽トラを出すのが見えたので、海岸に降りる道の通行のお許しを頂いたという次第。
海岸の西端から東を向いて。
天然のホッパーやな、とサーっと砂が落ちてくる場面を撮ろうとカメラを構えたまま接近しようとしましたら、ビビッと鋭くカンの警告があって何だ?とカメラを離して見た瞬間、30cmほどの岩が吹っ飛んできてギリギリかわしました。この辺は非常に崩れやすいようです。
で、肝心の鉱泉ですが、湧出が見当たらない。昔のブログにあった仏像も見当たらず、帰宅してからブログを調べましたら、朽ちて汚れた木でできた壇(ブログではパイプから湧出)は目視したものの、これじゃないだろうと通り過ぎてました。パイプも無かった気がしますが・・。
ちょっとガッカリしながら、そのまま東に向かいます。
その先の岬は残置ロープで上を越えるようになってます。岬の西側はさほど問題なかったんですが、東側は降りるロープのある所がピーク地点から3mほど降りた所で、滑ってロープをつかむのに失敗するとそのまま転落する上に、下の方は崩落でロープと地面が離れてしまっていて、これはもう不可だろうと。
ピーク地点からそのまま横に藪に入り、国鉄旧線跡に出ると楽になりました。海岸には何もありませんでしたが、旧線跡からロープもあります。
この隧道はカーブしているので暗く見えますが、長くはないのでライトは不要でした。
遠くに現在の路線の隧道が見えます。
この先、旧線跡は現在の路線と合流するので、いったん海岸に降りて通過するのが面倒でした。
再び旧線跡に上がって進むと、小さい切り通しの中に「日本国有鉄道」の標石が。
また隧道が。これを越えると現在の路線と合流となって脱出が面倒になる上に、洞爺駅の近くまで行ってしまうので、ここで引き返しました。
帰りは民家の敷地を通らない別ルートを開拓したかったので、国鉄旧線跡からそのまま伸びる車道幅の道に入りました。最後は私有地(倉庫のある空き地)を通りますが、地図の青線のように藪をショートカットして避けることもできます。国道脇のスペースに車を止めて路線近くまで犬を散歩させた足跡があり、片道はそのショートカットルートでした。