住友奈井江炭鉱の跡に関しては、ゴルフ場になって消えてしまった、というのが”定説”になっており、ざっと検索した限りではせいぜい爾波山の入り口の遺構を載せたものがあるくらい。それに一石を投じてみるのが今回の記事。
まずは旧版地形図「砂川」昭和43年修正測量・昭和45年発行より。今回のターゲットは大きく3カ所。下部にもう1つありますが、アプローチするルートに見当もつかないので放置(笑)。
そして今回のログ。
まず旧版1について探索します。現在の爾波山周回道路から廃道に入ると、このような感じに。左手が川です。この先、砂防ダムがいくつもありますが、左岸側がなだらかになっていてさほど苦労せずに遡行できます。これが炭鉱軌道跡なのではと。
そしてログA地点。対岸に大きな陥没。写真のすぐ上にも隠れた陥没があります。これは坑道の崩落によるものだと思います。
その先、ログのB地点。川沿いには石炭がちらほら落ちていましたが、ここは一面に落ちています。さらにこの崩落はほとんど石炭で、大きな塊も。持ち帰れるかなと思ったら、触っただけで崩れました。
この先から急に谷がキツくなってくる感じなのと、崖上の周回道路側には施設跡のようなものはなかったので、これはズリや採炭を落としたものではなく、坑口が潰れたものではないかと思います。旧版地形図ではもっと先の感じもしますが、運炭路があるように思えない。
入り口まで戻ってきて、周回道路の裏側に施設跡の遺構。これが他のブログにもあるものですね。
これは要らなくなったU字コンクリを並べたものではないかと。
道路際にあった土台。
それでは周回道路を回りながら遺構を探していきます。
ログC地点。入り口のない施設跡。作りが奔別の林道分岐にあったものに似ているので、鉱水関係ではないかと。
そしてログD地点。ここは旧版2の地点にも相当します。またも陥没で周回道路沿い。
その付近に短い廃道があり、そこに遺構跡が。
それでは旧版3地点の探索を。ログE地点。この先はグラウンドのような平地です。
そして廃道を少し入ってログF地点。
遺構を撤去した残骸と思われます。さらに斜面を上がる廃道もありましたが、これ以上は見るべきものはないだろうと入らず。
ログG地点。一面アスファルトです。この先の行き止まりは川でもないのに砂防ダムの連続。
というわけで、爾波山の探索でした。